2000年代から現在に至るまで、独自のサウンドでオルタナティブ・ミュージックを築いてきたアメリカを代表するオルタナティヴ・ロックバンド「リンキン・パーク (Linkin Park)」。
アルバムごとに変化を加えて成長し、更なる音楽の可能性を広げてゆくリンキン・パーク。これまで制作した代表曲や名曲をアルバムと共に紹介します。
最後の項目では、おすすめの曲も紹介しているので参考にしてみてください。
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リンキン・パーク (Linkin Park)とは
リンキン・パーク(Linkin Park)は、アメリカ・カリフォルニア州出身の6人組オルタナティヴ・ロックバンド。
1996年、学生時代からの親友であるマイク・シノダとブラッド・デルソンを中心にバンド結成。その後、1998年に現在のメインボーカルであるチェスター・ベニントンがメンバーに加わり、「リンキン・パーク(Linkin Park)」として活動する。2000年に発売されたリンキン・パークのファーストアルバム「ハイブリッド・セオリー(Hybrid Theory)」で驚異的なセールスを記録。続く2003年に発売された「メテオラ (Meteora)」では全米初登場1位を獲得する。
これまで一貫して独自のサウンドを追求してきたリンキン・パークは、現在までに約5,500枚万以上のセールスを記録しているビッグバンドして君臨している。
※日本には度々来日公演を行っており、サマーソニックでは毎回ヘッドライナーを務めている。
リンキン・パークのメンバー紹介
現在のメンバー
ボーカル:チェスター・ベニントン (Chester Bennington)
アリゾナ州出身。持ち前のシャウトな歌声と透明感のあるバラード声を兼ね備えたフロントマン。ハードでありソフトなバンドサウンドでは、チェスターのボイスはバンドでは絶対不可欠。体のあらゆる部分に入れ墨があるのが特徴で、自らタトゥーショップを経営するほど愛好家。
ボーカル・ギター・キーボード:マイク・シノダ (Mike Shinoda)
カリフォルニア州出身。ギターやキーボードの他に、チェスターと共にボーカルを務めているバンドの中心的人物。2005年には、自ら立ち上げたヒップホッププロジェクト”フォート・マイナー(Fort Minor)”を結成。アルバムのアートワークも手がけているほど絵が上手い。バンドを結成した人物のひとりで、天才肌の持ち主。
ギター:ブラッド・デルソン (Brad Delson)
カリフォルニア州出身。バンドではギターを担当。マイク・シノダと共に、リンキン・パークを結成した人物のひとり。ギター以外にも自らプロダクションや作曲を行い、リンキン・パークのアルバムにも積極的に参加。マルチな才能を発揮する人物。
ベース:フェニックス (Phoenix)
カリフォルニア州出身。バンドではベースを担当。チェロやバイオリンなど、ベース以外にもさまざまな種類の楽器を演奏することができる楽器のプロ。ライブではコントラパスを弾く場面も。
ドラム:ロブ・ボードン (Rob Bourdon)
カリフォルニア州出身。バンドではドラムを担当。バンド結成時からドラマーとしてリンキン・パークを引っ張ってきた。ライブでは、ドラムソロをときどき演奏することがある。力強いドラムテクニックは圧巻。
DJ:ジョー・ハーン (Joe Hahn)
テキサス州出身。バンドではDJを担当。韓国系アメリカ人2世。リンキン・パークのデジタルサウンドや映像をほとんど全て手がけている秀才。また、韓国系アメリカ人として初めてグラミー賞を受賞している。ガンダムが大好き。
2000年代以降リンキン・パークのアルバム
Hybrid Theory (ハイブリッド・セオリー) 2000年
リンキン・パークの記念すべきファーストアルバム「Hybrid Theory (ハイブリッド・セオリー)」。アメリカでは2001年に最も売れたアルバムとして認定されているリンキン・パークの名盤。世界トータルでみても現在までに2,000万枚超えのセールスを記録している。おすすめは全曲と言いたいくらい捨て曲なし。
”Papercut” , ”One Step Closer” , ”Crawling” , “In the End” は、もはやライブでは定番のナンバー。また、”Pushing Me Away”、日本盤のボーナス・トラックのみ収録されている”My December”はバラード曲でチェスターの甘い歌声が際立つ。現在のリンキンパークの原型ともいえる名盤アルバム。さらに興味のある方は、ハイブリッド・セオリーのリミックス盤「Reanimation (リアニメーション)」も押さえておきたい。
Meteora (メテオラ) 2003年
2003年に発売された2枚目のアルバム「Meteora (メテオラ)」。ファーストアルバムの”ハイブリッド・セオリー”に続いて、爆発的なセールス(現在までに1,000万枚以上)を記録したリンキン・パークの代表的なアルバム。
チェスターのシャウトとマイク・シノダのラップが光る”Somewhere I Belong” , “Faint” , “From The Inside”。ミュージックビデオが話題となった”Breaking The Habit”。さらに、リンキン・パークで最も有名な曲である”Numb”が収録されている。
リンキン・パークは、いち早くデジタルや多彩なアニメーションを駆使しているバンドといえます。このスタイルが2000年代早々から着手している時点で、時代の先見性があります。これを感じとることができるアルバムが間違いなく「Meteora (メテオラ)」である。
>>Meteora
Minutes To Midnight (ミニッツ・トゥ・ミッドナイト) 2007年
前作から4年が経った2007年に発売されたリンキン・パーク3枚目のオリジナルアルバム「Minutes to Midnight(ミニッツ・トゥ・ミッドナイト)」。プロデューサーにリック・ルービンを迎えた本作は、今までの曲で特徴的なマイク・シノダのラップ調の楽曲を控え、よりロック寄りの曲が続く。また、同時期にアメリカがイラク戦争を引き起こしていることから、政治的なメッセージも強く印象に残る作品となっている。このアルバムは、本国アメリカを含めた世界31カ国で1位を獲得している。
映画「トライライト〜初恋〜」でおなじみのバラード”Leave Out All The Rest”。世界の環境問題や戦争、飢餓に対して訴えかける歌詞で話題となった”What I’ve Done” などが収録されている。 (映画「トランスフォーマー」の主題歌)
またミニッツ・トゥ・ミッドナイトでは、リンキンパークの新たな音楽性を垣間見ることができる。賛否両論で好みがはっきり分かれるが、個人的には良い分岐点だと思っています。変化に富んだ楽曲が並ぶ本作。リンキンパークは、さらに深い境地へ進むキッカケとなった作品となっている。
2010年代以降リンキン・パークのアルバム
A Thousand Suns (ア・サウザンド・サンズ) 2010年
2010年に発売したリンキン・パーク4枚目のアルバム「A Thousand Suns (ア・サウザンド・サンズ)」。前作に続いてプロデューサーにリック・ルービンとマイク・シノダが手がけている。本作では、核戦争をテーマにした内容のアルバムで、前作に続いて政治的メッセージが随所に見られる。世界12カ国で1位を記録している。
原爆の父といわれるロバート・オッペンハイマー、アメリカの政治活動家であるマリオ・サヴィオ、同じくアメリカの公民権運動の指導者マーティン・ルーサー・キング・ジュニア(=キング牧師)のスピーチ音源を楽曲に取り入れるなど、リンキン・パークが音楽を通じて世界に伝えたい言葉がつまった内容となっている。さらに映画「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」のエンディングで使用されている”Iridescent”。また、ゲームでは「メダル・オブ・オナー」のテーマ曲”The Catalyst”が収録されている。
聞き方としては、一度最初から通してこのアルバムを聞くことをおすすめします。全体の流れが緩急あって、上手くバランスのとれた作品です。マイク・シノダのラップが戻ってきて、聞き応えのある作品となっています。個人的には、”Burning In The Skies” , “Waiting For The End”が一押し。
※映画「トランスフォーナー」で使用されている”New Divide”は、日本盤のボーナス・トラックのみに収録されています。
Living Things (リヴィング・シングス) 2012年
2012年にリリースされた通算5枚目となるアルバム「Living Things (リヴィング・シングス)」。こちらもプロデューサーにリック・ルービンとマイク・シノダが手がけている。原点回帰したような良い意味で”リンキン・パークらしさ”が戻ってきた、そんな作品に仕上がっている。このアルバムは、アメリカのビルボードやイギリスチャートを含めた世界15カ国以上で1位を獲得している。
前々作からの政治的メッセージは控えて、電子音やマイクのラップ、チェスターのシャウトが多くなった本作。映画「リンカーン/秘密の書」で使用されているバラード曲”POWERLESS”、ゲームソフト「メダル・オブ・オナー ウォーファイター」では”LIES GREED MISERY” , “CASTLE OF GLASS” の楽曲が収録されている。個人的には、”LOST IN THE ECHO” , “BURN IT DOWN” が初期のリンキン・パークが戻ってきた感じがして、おすすめの曲。
The Hunting Party (ザ・ハンティング・パーティー) 2014年
前作から2年が経過した2014年に発売されたリンキン・パーク通算6枚目のアルバム「The Hunting Party (ザ・ハンティング・パーティー)」。前作から3作続けて手がけていたプロデューサーのリック・ルービンから離れ、バンドメンバーのブラッド・デルソンとマイク・シノダが指揮をとった本作。
全体的にメタル色が強く、正直好みが分かれるところ。他のアーティストとのコラボ曲が多く、中でもレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのメンバーであるトム・モレロとの”Drawbar”ではピアノ演奏のみと、リンキン・パークの新たな一面を見せている。
リンキン・パークその他のアルバム
Live in Texas (ライヴ・イン・テキサス) 2003年
2003年に行われたアメリカ・テキサスでのライヴ音源を収録したリンキン・パーク初となるライヴアルバム「Live in Texas (ライヴ・イン・テキサス)」。楽曲はアルバム「Hybrid Theory (ハイブリッド・セオリー)」「Meteora (メテオラ)」の楽曲を中心にしたセットリストになっている。リンキンパークの”核”ともいえる2作の代表的なアルバムを引っさげてのライヴ音源だけに当時の勢いが凄まじい。ちなみに本作はDVD付きなので、ライヴ映像でも楽しめます。
Collision Course (コリジョン・コース) 2004年
ヒップホップ界の頂点に君臨するジェイ・Z (JAY-Z)とリンキン・パークのマッシュアップ作品「Collision Course (コリジョン・コース)」。お互いの名曲をリミックスしたマッシュアップという手法で、かなりの完成度の高さを示す。ジャンルは違うが、見事なアレンジで文句のつけようがない伝説の名盤。
なかでも、”Numb/Encore”は2006年のグラミー賞を獲得している。授賞式のパフォーマンスでは、ビートルズのポール・マッカートニーがサプライズしてゲスト出演。会場を大いに沸かせたのが印象的。
Road to Revolution (ロード・トゥ・レヴォリューション) 2008年
2008年にロンドンのミルトンキーンズ・ボウルで行われたリンキン・パークのライヴアルバム「Road to Revolution (ロード・トゥ・レヴォリューション)」。リンキン・パークのヒット曲を収録した本作では、会場の盛り上がり、ライヴパフォーマンス共に見応え十分の内容になっている。アンコールでは、サプライズゲストにJAY-Zを迎え、最高の盛り上がりを見せる。このライヴアルバムは、リンキンパークのひとつの区切りといえる作品となっています。ファンには必見。
リンキン・パークおすすめ代表曲10選
- One Step Closer 「Hybrid Theory」
- Crawling 「Hybrid Theory」
- Faint 「Meteora」
- Breaking The Habit 「Meteora」
- Numb 「Meteora」
- Leave Out All The Rest 「Minutes to Midnight」
- What I’ve Done 「 Minutes to Midnight」
- Waiting For The End 「 Minutes to Midnight」
- LOST IN THE ECHO 「Living Things」
- BURN IT DOWN 「Living Things」